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東京都写真美術館。
3Dと言えば、一瞬つい最近の技術のように思ってしまうのだけれど、実際には19世紀には既に立体視覚的な表現は始まっていた。そんな話は去年読んだ<映画館と観客の文化史>という本(加藤幹郎)にもあったと思う。感想は書かなかったけれどとても興味深い一冊だった。 ついでに言えば、僕は佐藤雅彦の研究室が出した<任意の点P>という楽しい本も大好きな一冊なのである。こちら本に立体メガネが一緒にくっついており、それを使ってさまざまな立体表現を目の当たりにする、という内容である。8年前に初出ではあるが、今でも時々見直したくなる。何よりも、数学的な立体感を実際にそう示してみせる、という方法論は、その後の佐藤雅彦の物理や哲学的な意味を含む表現にも繋がるようにも感じられる。 前置きが長くなった。 展覧会自体は決して大規模ではなかった。とは言え実際に立体視覚を体験できる展示がいくつかあり、それぞれに見応えは十分だった。最初の方に19世紀のダゲレオタイプの立体写真がズラリと並んでいる。それを眺めていると、何だか僕は<ブラタモリ>で戸田恵子の「こんな感じかしら」というナレーションに続いて出てくるCGアニメを思い出した。特に深い意味は無いのだが。 五島一浩の<STEREO SHADOW>という作品があった。まず赤と青の3Dメガネをかけて展示室に入る。部屋の中に赤と青の大きなランプが置いてある。その光で自分の影が部屋の壁に映る。2つの光源に照らし出された影は微妙にズレている。それを3Dメガネを通して見ると、自分の影が立体的に見える、というもの。シンプルではあるけれど、普段2次元としてしか見ないはずの自分の影が立体的に見える、というのは一瞬驚かずにはいられない。 そして最後に置かれていたのが藤幡正樹の<故郷とは?ジュネーヴにて>という作品。これはジュネーヴで撮った全方位カメラによるインタヴュー映像とGPSの軌跡とを組み合わせた不思議な視覚作品である。上手く言葉では表現出来ないが、通常の2D映像だけでは表現し切れない、あるいは表現同時には表現し得ないものが表されていたように思えるものだった。 ところでこんな展覧会を見といて何なのだが、僕はまだ最近の3D映画を一本も観ていない。今日のような意味を大いに含んだものも良いが、単純に立体視覚に身を委ね、製作者が仕掛けてくるハッタリを楽しむのも良いだろう。
by mwaka71
| 2011-02-06 00:58
| 芸術
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