去年の「ぴあフィルムフェスティヴァル」でいちばん観たかったものだが、その時には観られなかった作品。
”その町の少年は皆、同じ髪型をしていた”
このコピーだけで十分に期待させられる。設定の勝利。自然体の子どもたち。竹中直人を一瞬思い出してしまうような、もたいまさこの存在感(怪演?)。そして、大人になるってどういうことだろう、という素朴な、しかし難しい問いかけ。
誰にでもある(あったはずの)、大人から自立したいという思いと、大人に甘えたいという気持ちの間で揺れる年頃の心が見事に描かれていたと思う。
意外に軽くはない作品だった。