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小学生の頃、夏休みはやっぱり楽しみだった。その楽しみにもいろいろはあったが、一番は家族旅行だった。旅行とは言っても、父ひとりを運転者として、一家4人で自家用車移動の1泊2日の旅である。飛行機に乗って海外へ、など想像もしたことがない。
そんな旅行だから、行ける範囲は限られている。25〜30年前の道路事情は今と比べ物にならない。当時の大分県には高速道路というものが、まだ1センチも存在していなかった。だから、小学生の僕にとっては大分県から外に出るだけでも大事件だったと言って良い。ある時は熊本、別の時には松山→広島、またある時は佐賀→唐津、あるいは長崎→島原や山口→萩、といったコースである。 行った先ではもちろん観光するのだが、当時の僕の趣味は日本史でありお城だったから、かなりの割合で僕の希望を優先してもらったはずだ。今思えば、年不相応な名所旧跡指向だったかもしれない。 その一方で、目的地に着くまでの道のりもまた楽しかった。何時間もひとりで運転しなければならない父は相当しんどかったと思うが、普段見慣れた大分の景色とは違う街、山や川、海を目にすることも楽しかった。地名として、あるいは地図上の位置として知っている場所の具体的な姿を目の当たりにするのだ。新鮮な感動が生まれないはずはない。これもまた点から点だけの高速移動では味わえない旅の醍醐味である。 さて、この旅行は僕が小学校6年の時が最後だったと思う。その後は家族での泊まりがけの旅行は一度もなかった。姉と僕が高校、大学と進んで行き、やがて姉も結婚し、僕も仕事をするようになったのだから、当然と言えば当然の流れだ。 先週、両親と僕とで20年ぶり以上で、以前のような旅行をした。メイン・ドライバー は僕で、大分→竹田津→徳山→宮島→尾道→今治→内子→三崎→大分というコースを1泊2日で廻った。まあ、そんなことが出来たのは僕の時間的制約がほぼ皆無だったからではあるのだけれど。 何よりも宮島が、正確に言えば厳島神社が素晴らしかった。建物の朱色が海に映える。板ぶきの長い回廊。いかめしさよりも、海という自然にじかに接して周囲に開かれた明るい雰囲気が独特であり、非常に好ましい。 宮島の後は、地道に一般道で尾道を目指す。ホテルのスタッフさんには迷惑をかけそうな時間に到着。その夜は3人とひとつの部屋に泊まる。和室ではないしベッドだが、一応「川の字」である。これもまたウン十年ぶりである。 翌朝は尾道観光。車には不便である。坂の街の宿命である。しかしやはりこの風情はならでは、だ。昼前にはしまなみ街道へ。尾道から今治へ、いくつかの巨大橋を経由して約1時間で渡れる。海の青さ、島々の眺めが美しく、素晴らしい。これが瀬戸内である。東日本にはない景色だ。今治で高速を降りて松山への国道に入っても、たっぷりと海と島が織り成す景色を満喫出来る。そしてこの景色は全く見飽きない。 一瞬だけ内子に立ち寄った後、意外に険しい山道を抜けて三崎へ。豊後水道に向って延びる半島の山の上にはいくつも風力発電用の風車が並ぶ。それだけ風がいつも吹き抜けているのだ。「涯て」を感じる。70分ほどの船上の旅。佐賀関の大煙突が近づいてくる。たまに大分の陸地からは見ることはあっても、海上から見ることは滅多にない。 2日間、36時間の旅だった。両親とのこうした旅行はあと何度出来るだろうか。そういう思いも抱きながらの旅でもあったし、普段、気軽に一人旅をすることが多い僕にとっては、昔を改めて思い出す旅でもあった。
by mwaka71
| 2007-09-09 02:53
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