僕が読んだ新潮文庫のものでは<フラニーとゾーイ>というタイトルで出ている。だからここで書くのは本当は全部読み上げてからかな、とも思ったが、一応連作の2編という扱いだからよしとしよう。
<ナインストーリーズ>をそう言えば前に読んだ。記憶が薄れた最近に、爆笑問題の太田光が<フラニーとゾーイ>を何かの番組(<爆笑問題のススメ>の最終回だったかも)で勧めているのを観た。それで気にはなっていたのだ。
男子学生レーンと女子学生フラニーの話。
どうやら週末デートのようだ。駅で待ち合わせてレストランへ。
会話が続く。ある時はどちらかが一方的に喋る。しかしどうもその時は相手側は多少ウンザリ気味のようだ。その様子が手に取るように分かる。
レーンは話す。何か上から物を言っているような感じがある。フラニーはその内容あるいはその捉え方の薄さに嫌悪を感じる。だが、それをなるべく見せたくはないと思う。こういうやり取りが本当にリアルに描かれている。
しかし何よりも思うこと。それは他人の軽薄さこそ嫌なものはない、ということだ。
知っていることをとにかく全部言おうとする奴。言ったとしてもそこに記憶違い、解釈の間違いが肝心なところに出てきてしまう奴。分かったフリをした上で、無理に話を拡げようとする奴。そもそも話が誰かの受け売りそのままの奴。だいたいこんな奴ほど、話し方が気取っていたりする。
寡黙が完全なる美徳だとは思わないが、刺激の無さ過ぎる話を一方的に延々とされることほど、聴き手としてツライことはないのだ。
え、自分の胸に手を当ててみろ?
う〜ん、自分の書いたことがそっくり自分に跳ね返ってきてしまいそうだ。
こんな奴だから僕はモテないのかも知れん。反省(笑)。
かなり脱線したな。<ゾーイ>を読んで改めてまとめよう。