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今日(7月17日)がローテーション上の休みに当たった。
それが分かった瞬間、思った。 「そうだ、京都行こう」 17日は京都の祇園祭の山鉾巡行の日である。僕は学生時代を京都で過ごしたこともあり、山鉾巡行を前に観たことはあったのだが、今回はもっとじっくり観てみたいと思った。 昨日(16日)仕事を終えてから、ダッシュで帰宅し、ダッシュで駅に向かった。何とか乗りたいと思っていた時間の電車に乗ることが出来た。夕方の帰宅ラッシュの時間である。金山、名古屋、尾張一宮、岐阜とそれぞれの駅で乗降が多い。大垣に着くと乗り換え。以前に青春18旅行をした時もそうだったが、米原行きの電車とホームが違うから他の多くの乗客と共にドタバタと階段を上がって、降りる。 大垣では結構な数の乗客だったのが、次の垂井で一気に車内はガラガラになっていた。19時30分を回って、こんな時間に名古屋方面から京都の祇園祭の宵山に、しかも普通列車で行くという酔狂な客も滅多にいないだろう。 米原からは新快速で京都へ。この間は普通に仕事帰りの客や学生が多い。 20時42分、京都駅着。そのまま地下鉄烏丸線に乗って四条駅に向かう。駅の構内は案外人も少なかったが、出口の階段を登り切ると、人波、人波。烏丸通の両側に露店がずらりと立ち並び、歩道上の建物側にはびっしりと腰を下ろして何か食ってる若者たち。歩行者天国になっている烏丸通も四条通も人だらけである。僕は食べる方には興味が無いから、風情を求めて四条から三条の間をうろうろしてみた。提灯で飾り付けられたそれぞれの鉾が綺麗だ。過剰なライティングを施していないから、細部はよく分からないけれど、却って雰囲気は出る。室町か新町かは忘れたが、町屋が並ぶ広くはない通りに鉾が佇む姿に京都らしさを感じたりもした。 京都駅八条口側のホテルに宿泊。 目を覚ますと、寝過ぎたことに気が付いた。慌ててチェックアウトして、また四条駅に。今度は地下道をずっと歩いて四条河原町に出た。祇園祭の山鉾巡行と言えば、何と言っても辻回しである。同じことを考える人は当然多く居て、四条河原町の交差点付近は物凄い人の数だ。ちょうど背の高い大きな鉾が辻回しをやっていた。直角に曲がるために、何度かズリズリと鉾の軌道修正をする。その度に観客から拍手が起こる。音頭取りの掛け声、彼らのしぐさは、この作業のための動きではあるのだけれど、それらは全て流れるようであり優美である。 河原町通を上がっていって、今度は河原町御池の交差点で辻回しを観た。そのまま烏丸通の方に進んで室町付近で僕はしばらく巡行を眺めた。前の鉾が動かないと後ろも動けないから、ある意味、渋滞する。同じ所に30分近く停まっていることもあったと思う。ただ、その動かない状態であっても十分に絵になるところがまた素晴らしい。もちろん、祇園囃子も聞こえるし。 巡行を終えて、それぞれの町に鉾が帰っていくところまで観たのは今日が初めてだったが、伝統とはかくあるべし、ということを強く感じた。威勢がいいばかりで、取ってつけたような今風のイヴェント的な祭りとは、まるっきり格が違う。どんなに四条や河原町が派手になっても、祇園祭がある限り、京都は「京都らしさ」を保つだろう。 さすがに歩きくたびれたので、大して寄り道もせず、真っ直ぐ刈谷に帰った。ただし、やはり普通列車乗り継ぎだけで。
by mwaka71
| 2009-07-18 00:13
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