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中途半端な小説よりも民俗学の本の方が面白く読める、ような気がする。もちろん僕は民俗学なんてろくに勉強したこともないから、その時々の気分で読むだけだし、きちんと体系づけて頭に入れられる訳ではない。とは言え、読んでいる最中はなるほどと思うこともあるし、意外なところで繋がり(当然、さほどに広がりはないのだけれど)を見つけ出したり、ということもある。
ちょっと前に熊野関係のものを読んで、やっぱり興味深かったからその勢いで手にしてみたのが<仏教民俗学>だった。仏教渡来以前の慣習がそれと結び付くことでどう変化したかであったり、逆にそこから日本独特の仏教の有り様に変わっていったことなどについてが述べられており、すっ飛ばしながら読んでみてもなかなか面白かった。 その中で僕が興味深く読んだのは一番最後に置かれた「民芸と真贋」という章だった。歴史博物館における展示の在り方、あるいは実際の寺社における仏像等をどのような存在として受け止めるか、ということが書かれている。これを読んでいると、いとうせいこう&みうらじゅんの<見仏記>シリーズの何処だったかは忘れたが、仏像はやっぱり安置された当時と同じような彩色を施し直さなければいかんのではないか、という意味合いのことが書かれていたことを思い出した。つまり、美術品として捉えるのか、それとも、祈りの対象として接するのか、ということである。<仏教民俗学>の中では和辻哲郎と亀井勝一郎の二人を並べて、そんな話をしていた。 更に「民芸と真贋」の中で、文化財の現地主義と本物主義についても触れられている。僕はそのくだりを読みながら、音楽のことを思った。特に後者について。土という素材への求心性に貫かれた備前焼や信楽焼などは贋作が生まれやすいのだけれど、一方でもともと素材への指向が強いのだから真贋を問うこと自体の無意味も同時に生じるのではないか、ということ。 僕はこれを「現代音楽」に置き換えたくなってみた。意志的な構成から離れようとすればするほど、ひとつひとつの音という素材が剥き出しになる。原子としての音。その列挙状態そのものについては、恐らく有名性(無名性に対する)を主張したところで、類似したものは簡単に作り出せるはずだ。せいぜい、そういう構成を生み出した裏付けなり、思想の方には個人名を乗っけられるかもしれないが、個々の構成に個性を見出せるかどうか。パフォーマンスとしての「売名行為」を狙わない限りは、この状態であまり声高に「作家性」など叫ばない方が良いと思う。 かなり脱線。
by mwaka71
| 2010-06-22 22:42
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