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「青春18きっぷ」が1回分残っていた。有効期間は4月10日までだが、平日は動けないので、今日少し遠出をして使い切ることにした。
この前は犬吠埼まで行ったが、今回はさすがにあのノリで動こうとは思わなかった。代わりに、前々から乗ってみたかった御殿場線を目指すことにした。こっちなら移動そのものの難しさはずっと少ない。 さて、何故、御殿場線か。やはり内田百閒である。彼の<阿房列車>のシリーズの第2作にあたる<区間阿房列車>で、「東京→国府津(御殿場線経由)→沼津→興津→静岡(東海道線経由)→東京」という経路での旅のことを題材に描いている。もちろん、これも面白い作品だった。内容は本文参照のこと。 まずはその本題に入る前に国立から東京駅へ移動する。ホームに上がってみると、どうも電車が遅れているらしい。まあ、仕方がない。そう思いつつも、少しでも早めに動いとこうと思い、国分寺駅で快速から特快に乗り換えてみた。ところが、ダイヤが大幅に乱れているらしく、吉祥寺を過ぎるとアナウンスがあって、普通の特快なら停まらないはずの駅に停車しはじめた。そうすると停まる駅、停まる駅でどんどん人が乗ってくる。平日の通勤電車よりも混雑してきたので閉口した。その後、何とか東京駅に到着。とりあえずここから乗ろうと思っていた電車には間に合ったのだから、良しとしよう。 12時33分、東海道線の快速で東京駅を出発する。さっきまで乗っていた中央線とはエラい違いで、ガラガラだった。 横浜駅に着いた時、ふと目線を上げると、見覚えのある紙の手提げ袋が目に飛び込んできた。ひまわりの花が大写しになった袋。おお、トキハ(大分のデパート)ではないか。一瞬、その袋を持った人が知っている人ではないかと思ったが、さすがにそうではなかった。とは言え、そんなことでも故郷を懐かしんでしまう僕である。 次第に車窓から見える家々の間から海がチラチラと見えてくる。 13時44分、国府津に着いた。<区間阿房列車>では、百閒先生とヒマラヤ山系氏は、東海道線の列車の遅延のため、御殿場線の列車に乗り遅れてしまい、国府津駅で2時間次の列車待ちをしているが、僕の方は順調で、14時02分発の電車に乗り換えられた。順調だった分だけ、あまり駅の様子をゆっくりとは眺められなかったが、あまり往時を偲ばせるような雰囲気ではなかったように思う。 国府津発の電車は2両のワンマンカーだったが、乗客は多かった。進むにつれて山の方に入って行くような感じはある。トンネルがいくつか続く。だが、思っていたよりは随分少ない。多分、新幹線慣れしているせいだ。山口や広島、あるいは静岡を新幹線で通過する時、あまりにトンネルが続く区間があって、それが実につまらないのである。まあ、100年以上前の建設技術を考えれば、この御殿場線だって通すのは大変だっただろう。 松田、山北、谷峨と進んで駿河小山に着く。「金太郎桜」と書かれた札が立てられた桜がホームの向うに見える。幹のデンとした構えはなるほど金太郎だ。花の盛りは過ぎたようだが、それでも良い。この御殿場線沿線もまだ桜の花はかなり残っていた。 てっぺんの方は見え始めていた富士山も、御殿場駅まで来ると、しっかりとその姿を現している。天気は晴れだが、やや霞んでいる。しかし、これだけ距離が近いとやはり見応えはある。南御殿場駅から富士岡駅辺りまで、富士山は良い状態で眺められた。これまでに何度も富士山は車窓から拝んで来たが、今日がいちばん距離的には近いし、いちばん形が美しく見えた。因みに、百閒先生の方は生憎雨模様で楽しみにしていた富士山を拝めなかったようだ。 御殿場駅から先はずっと下り坂が続く。<区間阿房列車>では、富士岡駅と次の岩波駅でスウィッチバックをしたと書かれていたから、そうなら面白いだろうと思っていたのだが、さすがに時代が違ったようだ。また、下り坂とは言っても、豊肥本線の立野駅辺り、あるいはこの前乗った中央本線の小淵沢駅辺りよりも勾配は緩いように見える。 その坂を下っている最中も僕はずっと富士山の方を眺め続けた。西側にずっと延びる稜線が美しい。まだ登ろうと思ったことは無いが、現物として富士山を眺めるのは、僕は自分が思っている以上に好きなようだ。普段、新宿から国立に帰るときでも、富士山が見えるとつい気分が良くなってしまうのである。 15時29分、沼津に到着。百閒先生と山系氏はその後、静岡方面に向かっているが、僕は省略して、東海道線経由で東京方面に戻る。その分、今回の僕の移動は<区間阿房列車>の行程よりも3割程短い。 小さな旅と言えば小さな旅だったけれど、山と花と海を楽しめた旅でもあったと思う。
by mwaka71
| 2008-04-06 00:59
| 今日ふと心に浮かんだ考えは。
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