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最近は大阪、京都、神戸でヤナーチェクに関する新しいネタ(楽譜やCDね)を見つけられないので、彼の周辺あるいは同時代の中欧・東欧の民族系の作曲家のネタを探すことが多い。と言っても、ドヴォルジャークやマルティヌーあたりの有名どころは大体押さえてしまっているので、それほどのネタには出会わない。バルトークにしてもこれまでさんざんやってきているのでなかなかだ。そうなると誰が居るかと思うと、居た。
ゾルタン・コダーイだ。 ハンガリーの代表的作曲家にしてバルトークの盟友である。彼の作品で有名なのは、まずは<ハーリ・ヤーノシュ>の組曲だろうし、今だったらむしろ無伴奏チェロ・ソナタかも知れない(ヨーヨー・マも録音したぐらいだから)。だが、それ以外となると少々マニアックなるかな。 実は僕がコダーイで注目しているのは膨大な合唱作品なのだが、楽譜はともかくCDが残念なことにあまりない(少なくとも関西では入手しづらい)。それでも見つけたらチェックはするようにしている。 マイナー扱いだろう。僕も最近の自分の指向がこの方面に至らない限りは手を出さなかったはずだ。 で、1918年作曲の第2番を聴く。 聴いていると、コダーイの顔つきを思い出した。彼の顔、と言っても分かりづらいな。僕が似ていると思ったのは往年の名優、宇野重吉(寺尾聡のお父さんね)の顔だ(笑)。まあ、とにかくあの系統の顔だ。温厚そうで素朴な雰囲気が漂っている。音楽からそれが滲み出ているのだ。細かいところでバルトークに通じるハンガリー的な節回しや、独特な和音遣い、響きが聴こえてくるのだが、そこには厳しさよりも温かさを感じる。バルトークが結果として民族音楽のエキスを煮詰めて純化する方に向かったのとは異なり、コダーイには土の香りや柔らかさが残っている。 そう思いながら、もうひとり日本人を思い出した。清瀬保二である。彼も民族音楽的な要素を自分の創作に取り入れたが、それは極端な先鋭さを目指すものではなかった。彼は、もっとまったりとした風情あるいは人肌の温もりを感じさせるような室内楽作品を多く書いた。もちろん、日本とハンガリーの音楽とは、違う。それでも何かこの二人に相通じる空気を感じずには居られなかった。 正直なところ、バルトークの四重奏曲ほどには、鮮明な印象は受けにくいだろう。それでも、この味わいは繰り返し聴けば聴くほどに深く出てくるようにも思う。
by mwaka71
| 2005-12-22 00:38
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