僕はたいがいのジャンルの音楽を聴く。
変な音楽(笑)も数多く聴いてきた。その意味では、いわゆる「現代音楽」と呼ばれるジャンルは変な音楽の宝庫である。シリアスに捉えるべきか、冗談と思って聴くかは聴き手次第だろう。
しかし今日はクラシックやジャズ的なノリとは違う変な音楽を聴いた。
エスキベル(ESQUIVEL)というアレンジャーによる<INFINITY SOUND>というアルバムである。1960年にハリウッドで録音。
ジャンル? 60年当時は何と呼ばれていたかは知らない。だが現在ならモンド・ミュージックとされるだろう。まあ、CDショップに行ったらイージー・リスニングのコーナーにあるか、その付近にラウンジとかモンドとして置かれているはずだ。
モンド・ミュージックとは何か。
自分で適当な解説コメントを書けないので<はてなダイアリー>を引用する。
「これまで音楽を語る上で無視されてきたムード・ミュージックやノベルティ・ソングなど、いかがわしいB級音楽を指す」とあった。ただし、それこそジャンルに関わらず「変!」と感じられればそれはモンドと言ってもいいだろう。
僕がモンドという概念(オーヴァー!)を知ったのは7〜8年前ぐらいだろう。<モンド・ミュージック>というガイド本をたまたま手にした時である。そこに掲載されていたレコードの相当な多彩さと、変そうな音楽に対する僕のアンテナが働いた(笑)のだ。僕のメインの音楽ジャンルは一応クラシックだから、熱を上げてモンドばかり集めはしなかったが、それでもそれにあてはまるものもそこそこは手を出してきた。
驛Rーラスの存在は何だろう。こんなに「お安い」(笑)音楽を今どきのアレンジャーはなかなか書かない。いや、書けない(笑)。
先日他界した作曲家、山下毅雄の音楽も今やモンド扱い(別に悪い意味ではない)されている。<パネルクイズ・アタック25>や<クイズ・タイムショック>、<大岡越前>に、いちばん最初の<ルパン3世>のテーマ音楽などを書いた作曲家である。彼は数千曲書いたと言われているが、ひと昔前の作曲家というのはまさに音の職人として仕事をしていたからこそ、創意工夫に溢れた音楽を生み出したのだろう。
B級にはB級ならではの良さ、いや、へんてこさがあるのだ。音楽を楽しもう。