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引越ししてから初めてCDを買ってみた。そもそも最近は図書館レンタルに味を占めていたから、わざわざ買ってまで欲しいものがほとんど無かった。しかし、昨日も書いたとおり、何とも言えない衝動を他に逸らす必要があった。それで少々散財しても良いから、と思って名駅まで出かけた。
そうは言っても、もともとそんなに欲しいものがある訳ではないから、買うべき何かを思い付くまでに結構時間がかかった。それでもようやくこれというものを思い出した。そうして購入したのが、フォーレの室内楽作品集(大好きな<弦楽四重奏曲>が収録されているもの)と、そしてオットー・クレンペラーの最後の演奏会の録音だった。 実は東京生活の最後に買ったのもクレンペラーのCDだったから、クレンペラーで終わってクレンペラーで始める、ということになる。 クレンペラー最後の演奏会は1971年9月26日、ロンドンでベートーヴェンの序曲<シュテファン王>とピアノ協奏曲第4番、後半にブラームスの交響曲第3番というプログラムで行われた。CDは2枚組になっており、僕はとりあえずブラームスを聴いた。HMVのレビュー等で、録音状態の悪さは言われていたが、確かに70年代のライヴ録音としてもよろしくない。 だが、決してクレンペラーの意図すら分からないような状態ではないし、むしろこれがナマだったらさぞ素晴らしい演奏だったであろうことは容易に想像がつく。バレンボイムだったかが、晩年のクレンペラーの指揮ぶりについて、コントロールを失いがちになっていた、という意味のことを語っているのを読んだことがあるが、少なくともこの演奏では全くそうではない。テンポにはブレも無いし、音楽の流れ方もそこに漂う緊張感も十分だと思う。僕は第1楽章の第2主題が始まって、最初pで出てくるフレーズが2小節後にppになっている箇所の、思い切った音量の落とし方が徹底されているところであったり、再現部直前の8小節、そのたった8小節でエネルギーが一気に増していって再現部に達するあたりなど、本当に興奮を覚えずにはいられなかった。第2、第3楽章が情緒に溺れ過ぎない感じはやっぱりクレンペラーだと思ったし、最終楽章もまた大きい。 EMIのスタジオ録音の方も名演だと思うけれど、こちらは更にスケールの大きな演奏だった。ただし、やはり録音状態が貧弱なのがとにかく惜しい。それにしても86歳のクレンペラーは肉体的には満身創痍だったはずなのに、それでもなお、これほど聳え立つような巨大な演奏を打ち立てていたことに、改めて僕は深く感動した。
by mwaka71
| 2009-05-20 02:22
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